お疲れ様です。
胎児の頃からスガキヤラーメンが好きな影響か好きなラーメンのスープは豚骨!君色です。
(お腹にいる時は毎日スガキヤラーメンの大盛ばかりだったと母に言われる程。)
今回はニュースでラーメンのスープで車が走る?!ラーメンの残ったスープから生物由来のバイオディーゼル燃料(BDF)を生み出すユニークな研究を進めている、という面白い内容を見たので、実際どんなものなのか調査しまとめてみました。
(画像のは一蘭のとんこつ不使用ラーメンです。)
1.キッカケはラーメンの油膜
今回の研究をしている岡山地下大学の准教授である、近藤千尋さんが、2014年にラーメンを食べながら「この油膜は再利用できそうだな。」と、ラーメンのスープに浮いている「油膜」からBDF(バイオディーゼル燃料)が生み出せるのでは?と、岡山理科大への赴任を控えた時期に新たな研究テーマとして決めたそうです。
2.ひたすら食べて集めまくる!!
カップ麺の残ったスープから油だけを集めてBDF(ここからバイオ燃料と省略します。)を製造するのですが、学生らと数十種類のカップ麺を食べては油分を回収して実験を重ねるという、ラーメンのスープの素からではなく、本当に「ラーメンを食べた後のスープ」から研究方法を行っています。
この結果から醤油や味噌味よりも「背脂豚骨系(とんこつスープ)」バイオ燃料に向くことを突き止め、豚骨系なら1杯(詳細は不明ですが、カップ麺1個分だと思われます。)で約10ミリリットルのバイオ燃料が得られること、粉末より液体スープの方が油を多く含んでいることが分かったそうです。
(筆者的に粉末より液体スープの方が油が多いのは、粉末スープに油分が多いと凝固しやすく、お湯に溶かした時に混ぜにくいから液体スープより油分が少ないのでは?と考えました。)
そして次に検討したのはスープから油の回収する効的な方法。
スープを加熱して水分を蒸発させて油分だけ残す方法。
スープを冷やして固まった油をすくい取る「低温凝固」の方法。
薬品によって水分と油分を分離させる方法。
この三つを比較した結果、薬品を使った方法が最も効率が良く、製造コストも低いことを確認されました。
3.この研究に何の意味があるのか?
作ったバイオ燃料で既に、小型発電機のエンジンを動かすことに成功し、燃料としては軽油には劣っていないとのこと。
さらにカップラーメンのスープだけでなく、ラーメン店で提供されるスープでもほぼ同様の結果を得られています。
現時点での残ったラーメンスープの廃棄方法は水道に流す方法なので、このラーメン店のスープからもバイオ燃料が得られるということは、ラーメンスープの廃棄量(食料廃棄物)を減らせるだけでなく、水道の汚染+処理場での薬品使用軽減により環境保全にも繋がります。
さらにラーメンの廃棄スープがバイオ燃料として活用されるのなら、バイオ燃料の原料として将来的にはちょっとした「お金」になる可能性にもなります。
4.今後の方針は?
「将来的には車を走らせることも夢ではないかもしれません」。
BDFは法律に基づき軽油に5%まで混ぜることができるそうで、今回の研究で製造したBDFは低温になると固まりやすい性質を持つが、軽油に混ぜれば問題はクリアできるといいます。
成果は論文にまとめ、今後は他の食材活用や、スープに沈殿した具材などからガス燃料を作る研究も計画しているそうで、スープに沈殿した食材からも燃料を作る方法も考えられているので、将来的にはとんこつラーメン関係なく、廃棄されるしかなかった残されたラーメンスープ全てが車が走る燃料になる未来が実現するのかもと思うと、健康志向でラーメンスープが残されるこの時代に、食材や作る人の苦労が少しでも報われるのかな?と思いました。
廃棄スープから名店のラーメンスープが盗まれるのでは?!と思う方がいるのかもしれませんが、不特定多数の人が口にして残したラーメンスープから見つけることは不可能だと断言したいです。
(胡椒なり酢、トッピングなどする人も多くいますし・・・)
今回のまとめとして
研究に内容はラーメンを食べた後のスープから油分を回収してバイオディーゼル燃料(BDF)を製造するということ。
背脂とんこつ系スープの方がBDFが多く製造できる。
燃料の性質は軽油に劣らず、小型発電機のエンジンを動かすことに成功し、カップラーメンだけでなく、ラーメン店のスープでもほぼ同じ結果が得られている。
開発したBDFは低温になると固まりやすいが、軽油に混ぜれば問題はクリアできる。
今後は他の食材活用やスープに沈殿した具材などからガス燃料を作る研究も計画されている。
今後も美味しいラーメンを食べながら、この研究の続報を楽しみにしたいなと思ったニュースでした。
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